毎日暑い日が続きますが、水分補給を大事にしていきましょう。
【Neutralが立ち上げたREDDトークンとは】
REDD+(レッドプラス)は、森林減少・劣化の抑制による温室効果ガス排出削減を目指す国際的な枠組みです。しかし、その市場には長年、透明性や信頼性の欠如、取引の非効率性といった課題が存在していました。
この状況を改善するべく、環境資産取引所のNeutralが「REDD」という商品を立ち上げました。REDDは、REDD+クレジットの取引を透明かつ効率的に行うことを可能にします。
REDDの主な特徴は以下の通りです:
透明性の高い価格設定:需要と供給に基づいて価格が変動し、公開されます。
即時取引:ユーザーは瞬時にREDD+クレジットの売買が可能です。
品質保証:第三者評価を通過したプロジェクトのみが対象となります。
詳細な情報開示:プロジェクトの審査結果が公開され、買い手は十分な情報に基づいて意思決定できます。
品質に応じた価格設定:排出回避の効果が高いプロジェクトほど、高い価格で取引されます。
REDDの開発には、複数の専門機関が協力しています:
Ecoregistryと Cercarbono:高度な登録インフラとICROA承認の基準に基づいてREDD+クレジットを認証
Renoster:最新の科学に基づく透明で独立した品質保証を提供
Toucan:トークンの基盤となるアーキテクチャを提供
保険会社:REDD+プロジェクトが直面する多様なリスクからの保護を検討中
現在、REDDで取引可能なトークン化されたプロジェクトは以下の3つです:
ER114:コロンビアの「Proyecto REDD+ Pazcífico Sur」
ER130:ブラジルの「Rio Jacareacanga REDD+」
ER139:ブラジルの「Juina REDD+」
これらのプロジェクトは、Renosterによる品質評価を通過しており、今後さらに多くのプロジェクトが追加される予定です。
Neutralの共同創業者兼CEOのFarouq Ghandour氏は、「REDDが森林保護への大規模な投資の触媒となることを期待している」と述べています。また、EcoRegistryのCEOであるJuan Duran氏は、「買い手が十分な情報に基づいて意思決定できるよう、情報の透明性に重点を置いている」と強調しています。
ToucanのCEO Raphael Haupt氏は、「REDDは、脅威にさらされている生態系を保護するための資金を透明性高く提供する手段となる」と期待を寄せています。
REDDの登場により、REDD+市場の信頼性と効率性が向上し、森林保護や生物多様性の維持に向けた資金の流れが加速することが期待されます。環境保護と経済的インセンティブを両立させる新たな取り組みとして、今後の展開が注目されます。
ReFi プロジェクト紹介🤝
■プロジェクト名:Kokonut Network
■概要:Kokonut Networkは、ブロックチェーン技術を活用した持続可能な農業プロジェクトで、主にココナッツ栽培に焦点を当てています。最近、ArbitrumのReFi Grantsに採用され、プロジェクトの更なる発展が期待されています。
Kokonut Networkがココナッツを選んだ理由は以下の通りです:
多様な用途:ココナッツは食品、飲料、化粧品、個人用品など、幅広い産業で使用されています。
市場の成長:ココナッツ製品市場は2026年までに311億ドルに達すると予測されており、大きな成長潜在力があります。
環境への貢献:ココナッツ栽培は森林伐採の代替となり、農薬使用の削減にも寄与します。
経済的利点:ココナッツ農業は農家に安定した収入源を提供し、地域経済の強化に役立ちます。
持続可能性:ココナッツの木は長寿命で、継続的な収穫が可能です。
Kokonut Networkの主な特徴は以下の通りです:
ブロックチェーンガバナンス:DAOHausフレームワークを使用し、透明性の高い意思決定と資金配分を実現しています。
コミュニティ参加:Kokonut DAOを通じて、コミュニティメンバーがプロジェクトの運営に参加し、その成功から利益を得ることができます。
持続可能な農業:シントロピック農法を採用し、土壌の回復と長期的な生態系の健全性を促進しています。
経済的影響:10,000以上の直接・間接的な雇用創出を目指し、地域経済の改善に貢献しています。
環境保護:持続可能な農業実践を通じて、森林伐採の削減と地域の動植物の保護を目指しています。
トークン化:各ココナッツの木は1つのDAOシェアとして表され、株主は収益の一部を受け取る権利を持ちます。
拡張性:現在のKokonut v1(60,000本の木)から、将来的にはKokonut v2(300,000本の木)への拡大を計画しています。
オープンソース:会計システムと運営プロセスの透明性を確保するため、オープンソースのERPシステムを採用しています。
Kokonut Networkは、これらの特徴を活かし、農業の資金調達や管理における障壁を減らし、実世界のプロジェクトへの投資を民主化することを目指しています。ブロックチェーン技術を活用することで、透明性が高く、コミュニティ主導のココナッツ農業アプローチを創出し、投資家、地域社会、環境のすべてに利益をもたらす持続可能なエコシステムの構築を目指しています。
ReFi ニュース📰
最近のReFiに関するニュースをお届けします。
■ CARBON Copyが「The Impact DePIN Report 2024 」のレポートを公開
WeatherXMのような気象情報や、環境情報を分散型で集めるようなDePINプロジェクトが増えてきていましたが、我らがCARBON Copyが「The Impact DePIN Report 2024」としてレポートを公開しました。本レポートは、arkreen、Switch、Shambaなどと共同で制作されたようです。内容は下記のようになっています。
The Impact DePIN Economic Model
The Landscape
Current State of the Sector
Market Potential
Case Studies
Future Outlook
全編英語ですが、インパクト関連のプロジェクトをDePINの切り口でまとめたレポートは唯一無二なので、ぜひ読んでみてください。
■ erable° とTrusted Seedがパートナーシップを締結
インパクト投資プラットフォームなどを手掛けるerable° が、ReFiやWeb3イノベーションの支援に特化したTrusted Seedとのパートナーシップを締結したことを発表しました。今回のパートナーシップの具体的な内容は、下記となっています。
erable° のトークンローンチに向けた共同マーケティングの実施
Trsusted SeedまわりのReFiプロジェクトに対して資金調達機会の提供
コミュニティエンゲージメントの向上
erable° はロイヤリティベースのクラファンプラットフォームを運営しており、このプラットフォームでより多くのプロジェクトが資金を調達できるようになるといいですね。やはり公共財やReFiの文脈において、資金を持続的に提供し続けることの難しさは、まだ多くの場面で感じます。。。
■ サスティナブルな着物文化の形成を目指す方がクラファン実施中
着物の商品制作を行いつつ、日本文化の継承と着物の廃棄物削減に挑戦したいという方が、クラウドファンディングを実施中です。今回実施しているクラファンは、上記の夢を叶えるために合格したミネルバ大学の学費を募るものです。ミネルバ大学は世界一イノベーティブかつ難関な大学であり、学生は4年間で世界7都市に移り住みながら、オンラインで授業を受講することができます。クラファン実施者の山口さんは、「サスティナビリティと好き」を結びつけるようなワークショップを開催したりしており、着物という文化の継承及びサスティナビリティ文脈の今後の活躍に期待ですね。
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メンバー紹介
■F太郎(KlimaDAO)
Web3でカーボンクレジット市場の課題を解決するKlimaDAOのContributorとして活動。
■ビニール(Fracton Ventures)
Web3 IncubatorであるFracton Ventures所属。レコード好き。
■村瀬雄哉
ソーシャルビジネスに興味を持っている大学2年生。
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