お花見には行けましたか?🌸
【持続可能な農業とDePIN】
最近、分散型の公共インフラストラクチャネットワークのカテゴリーである「DePIN」が、適切なインセンティブ設計に寄与することから、ReFiにとって有用な技術であるという認識が広がっています。そこで、DePINを有効に活用している農業プロジェクト「Farmsent」に関する記事がCointelegraphより紹介されていたので、そこからDePINが持続可能な農業に貢献するかを考えてみたいと思います。
近年、農業分野におけるサステナビリティへの関心が高まっており、環境に配慮しつつ、長期的に安定した食料供給を実現するために、様々な取り組みが行われています。そんな中、Farmsentは、農家と世界中の消費者向け企業を直接結び付ける世界的なWeb3市場を構築するために、農業サプライチェーンの分散化に取り組んでいます。
Farmsentでは、農家は自らの農産物に関するデータをブロックチェーン上に登録し、そのデータを必要とする企業に提供します。企業は農産物の生産過程や品質に関する詳細な情報を得ることができ、消費者の信頼を獲得することにつながります。また、農家にとってもデータの提供によって新たな収入源を確保できるメリットがあります。
Farmsentは持続可能な農業の実現にも貢献すると考えられ、環境に影響を与える様々なデータをブロックチェーン上で管理することで、農家は自らの農業活動を最適化することができます。企業も、環境に配慮した農産物を優先的に調達することで、サステナビリティの推進に役立てることができます。
Farmsentは、DePINの代表的なレイヤー1プロトコル「Peaq」との提携を発表しています。Peaqプロトコル上で動作することで、高いセキュリティと信頼性を確保することができ、また農産物の生産履歴や流通過程の透明性が担保されます。
今後、DePINプロジェクトであるFarmsentがどのように持続可能な農業に貢献していくのか、注目していきます。
ReFi プロジェクト紹介🤝
■プロジェクト名:Everyworld
■概要:Everyworldは、Web3の技術に裏付けされた広告プロトコルです。つまりユーザーは配信される広告を見ることによって、ポイント(将来的にはトークンになると思われる)を獲得できる仕組みを構築することを目指しているプロトコルです。そしてEveryworldの最もユニークな点は、それらの報酬の半分近くが環境保護団体に寄付されることになっていることです。また、2024年3月23日に資金調達の完了を発表しており、a16z Crypto、HASHED、Dragonfly、Coinbase Venturesなどがラウンドに参加しました。
ユーザーは広告を見たりタスクをこなしたりすることでポイントを獲得するのと同時に、システム内のプールにもポイントが蓄積されていきます。そして定期的に開催される抽選によって、それらのプールされたポイントを当選した1人のユーザーが獲得します。(ジャックポット)そして、同様にして同量のポイントが環境保護団体にも寄付されるのです。Everyworldは、このエコシステムサイクルを回すことによって、サスティナブルにアテンションエコノミーを発展させ、環境保護活動を支援していくのです。
このシステムの画期的な点は、ユーザーが「寄付」や「環境保護」を意識する必要がないことです。ReFiの分野において、活動を行う際にワンステップ必要であったり参入障壁が高く感じられることがしばしばあります。しかしEveryworldでは、ユーザーは何も追加のアクションを必要としないので、ユーザーは何も気にすることはありません。
現在、Season1が終了しましたが、まもなくSeason2が始まるようです。まだゲームの広告などは実装されていないので、今後どのような広告が配信されるかも楽しみです。
ReFi ニュース📰
最近のReFiに関するニュースをお届けします。
■ Gitcoinが「GG20 OSS Rounds」を発表、100万ドル以上の資金提供へ
暗号資産を活用した公的資金調達プラットフォーム「Gitcoin」は、資金調達ラウンド「GG20」の詳細を発表。GG20では、オープンソースソフトウェア(OSS)プロジェクトに対し総額100万ドル以上の資金提供が行われます。
資金提供の対象となるのは、オープンソースで開発され、GitHubで開発アクティビティを実証できるプロジェクト。ラウンドは以下の4つに分かれています。
Hackathon Alumni
dApps & Applications
Web3 Infrastructure
Developer Tooling & Libraries
Gitcoinは今回のGG20を通じ、オープンソースの発展と持続可能なWeb3エコシステムの構築を目指しています。
■ Celo財団とRaribleが提携:新しいNFTマーケットプレイスを立ち上げ
Celo財団とRaribleは、アート・コミュニティのためのNFTマーケットプレイス「Celosphere」を立ち上げました。Celosphereは、アーティストがNFTを通じて作品を販売し、ファンとつながることを可能にします。Celoのブロックチェーン上に構築されたCelosphereは、低コストで環境に優しいNFTの作成と取引を提供します。
Celosphereは、アーティストにとって収益化の機会を提供し、ファンにとってはアーティストを直接支援する方法を提供します。また、Celoのモバイルファーストのアプローチにより、より多くの人々がNFTに参加できるようになります。
Celosphereは、アート・コミュニティの成長と持続可能性を促進し、アーティストとファンのためのインクルーシブなプラットフォームを目指しています。セロとRaribleのパートナーシップにより、NFTの世界がより身近なものになることが期待されます。
■ KlimaDAOがL2チェーンBaseに展開するための投票準備中
KlimaDAOは、KIP-62(DAOの提案)において、イーサリアムのL2チェーンであるBase上での展開を検討しています。具体的には、Baseにカーボンクレジットトークンのクロスチェーンリタイア機能の導入、及び $KLIMA 流動性を Base に拡張し、KLIMA/wETH 流動性プールの作成が提案されています。
そしてKIP-63では、その詳細な戦略として、Aerodromeへの75 万ドルの KLIMA/wETH プロトコル所有流動性 (POL)の展開を提案しています。Aerodrome は、Base の中央取引および流動性市場であり、Base の他のすべての DEX を合わせた TVL の 2 倍以上を誇ります。この提案が実現すると、KlimaDAOコミュニティは魅力的なAPR、取引量の増加、豊富な流動性、Base DeFiコミュニティへのアクセスの恩恵を受けることとなります。
Baseは最も急速に成長しているブロックチェーン エコシステムの 1 つであり、KlimaDAO は、Baseでの存在感を確立することで、気候変動に対する意味のある行動を推進するという使命に沿って、環境商品の流動性、アクセスしやすさ、有用性を高めることを目指しています。
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メンバー紹介
■F太郎(KlimaDAO)
Web3でカーボンクレジット市場の課題を解決するKlimaDAOのContributorとして活動。
■ビニール(Fracton Ventures)
Web3 IncubatorであるFracton Ventures所属。レコード好き。
免責事項
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