参加されている方いますか??
【カーボンクレジット市場とweb3の入門書】
以前ニュースレターで触れた、Open Forest Protocol (OFP)が公開した「a primer on the intersection of carbon credit markets and web3(カーボンクレジット市場とweb3の入門書)」について、今回はもう少し詳しく紹介したいと思います。
本資料は、以下の内容で構成されています。
炭素クレジット市場
ボランタリーカーボン市場の規模と成長率
ボランタリーカーボン市場の需要サイド
ボランタリーカーボン市場の供給サイド
ブロックチェーン・ベースの技術スタックの必要性
まず始めに、Regenerative Finace(ReFi)について、既存のパラダイムや技術では限界がある社会的課題(カーボンクレジット市場含む)に対して、検証可能性、透明性、拡張性といったブロックチェーンのイノベーションを適用する分野であると説明しています。
そして、具体的なデータを基に、ボランタリーカーボン市場の解説がされています。
ちなみに、排出削減やネット・ゼロの目標を設定している企業は1,400社以上確認されているとのことです。
最後に、結論として、「政府と企業が加速する気候変動に対処するため、ボランタリーカーボン市場は大幅な成長を遂げようとしている。しかし、現在の自主的な炭素市場は断片的で時代遅れであり、20年以上にわたってほとんど革新が見られない。ReFiは、気候変動技術の激しい潮流の中で、従来のボランタリーカーボン市場を再構築する新たな分野である。この領域で活動するプロジェクトは、今後数十年で急増するカーボンクレジットに対する世界的な需要に対応できるような規模を拡大できる基盤を構築する可能性を秘めている。」と締めています。
資料がダウンロードできず、テキストのコピーもできないため、英語で読んでいくしかありませんが、ご興味ある方はぜひ読んでみて下さい。
ReFi プロジェクト紹介🤝
■プロジェクト名: Centrifuge
■概要:最近RWA(Real World Assets)という単語を聞くことが増えてきたかと思いますが、その流れがReFiの方にもやってきました。元々RWAはDeFiの文脈で注目されており、不動産や米国債などをオンチェーン上に持ってきて取引できるようにすることで、市場を拡大できるということが期待されています。その中でCentrifugeはRWAのトークン化を行っているプロトコルであり、ReFiの文脈ではカーボンクレジットを用いたユースケースが想定されています。カーボンクレジットをオンチェーンに持ってくるだけでなく、カーボンクレジットやグリーン電力証書を担保にしてDAIなどのステーブルコインを借りてくることなどが可能になります。通常クレジットを創出してから売買が成立するまでに時間がかかってしまいます。この期間はクレジット創出系のスタートアップやプロジェクトにとって資金難に直面する可能性があります。その期間に資金を一部借りることによって、次のプロジェクトを始めることができたり、キャッシュフローを改善する余地が生まれ、資本効率が良くなることが見込まれます。
Centrifugeの最新動向としては、Celoチェーンでの展開が予定されており、展開用の開発資金をCelo DAOから拠出することが投票によって決定しています。
ReFi ニュース📰
最近のReFiに関するニュースをお届けします。
■ CarbonmarkをKlimaDAOから分離する提案が行われる
KlimaDAOが運営するデジタルカーボンマーケットプレイスであるCarbonmarkについて、KlimaDAOから分離するという提案がKlimaDAOのForumで行われています。
提案によると、KlimaDAOの現在の活動の80%はCarbonmarkの拡張に重点を置いているが、これはDAOのミッションから逸脱しているため、Carbonmarkを独立した法人に分離し、それぞれがコアコンピタンスに集中できるようにしたいとのこと。この分離には、知的財産、人材、シードキャピタルをKlimaDAOからCarbonmarkに移管することも含まれます。
Carbonmarkでは分離後、以下のようなことを実行し、よりweb3に不慣れな企業も利用できるような形を促進していく予定です。
KYCプロセスの合理化
適切な営業ライセンスの取得
カストディ・ソリューションの開発
銀行口座およびカストディ口座の開設
請求書の送受信と支払い
■ IndieSquare、CO2排出量可視化サービスのe-dashと連携し、カーボンクレジットのNFT化実証実験を開始
ブロックチェーン・スタートアップの株式会社IndieSquareは、三井物産子会社で、CO2排出量可視化クラウドサービス「e-dash」を提供するe-dash株式会社と連携し、カーボンクレジットのNFT化及びブロックチェーン上でBurnすることによる透明性の高いカーボンオフセットの実現のための実証実験を開始しました。
カーボンクレジットのNFT化に際しては、Toucanに近い仕組みが採用されており、現実のクレジットをNFTの識別コードと紐づける形でリタイアし、そしてその時に得られるリタイアメントシリアルコードをクレジットNFTに付与することで、現実のクレジットをブロックチェーンに移すようです。
■ PlanetWatchが測定した大気質データが100億件に到達
IoTデバイスを利用して大気質のデータを分散型で監視することを試みるPlanetWatchが、これまで測定した大気質データが100億件に到達したことを発表しました。
PlanetWatchはこれを重要なマイルストーンと位置付け、今後も技術の向上、ユーティリティの開発、ネットワークの拡大、そしてデータを有益に利用してくれる組織との提携に取り組んでいくとのことです。
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メンバー紹介
■F太郎(KlimaDAO)
カーボンクレジット市場の課題を解決するKlimaDAOのContributorとして活動。
■ビニール(Fracton Ventures)
Web3 IncubatorであるFracton Ventures所属。レコード好き。
免責事項
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