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【SBTiとは】
SBTiという言葉をご存知でしょうか?
Science Based Targets initiativeの略称で、企業が温室効果ガス(GHG)排出量削減のために科学的根拠に基づく目標を設定することを奨励・支援する共同イニシアティブであり、CDP(旧Carbon Disclosure Project)、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所、世界自然保護基金が連携して2015年に発足しました。
SBTiは、世界の平均気温の上昇を1.5度に抑えるという目標の達成に向けて、企業が具体的にどれだけの量の温室効果ガスをいつまでに削減しなければいけないのか、科学的知見に基づいて目標を立てられるようなガイダンスを作り、企業の目標設定を支援しています。
4月24日時点で、日本においても494社がSBTiに参加しており(世界全体で4918社)、確実に参加企業が増えてきているようです。
ReFiという文脈でも、企業が掲げるSBTiの目標に貢献することができると考えられており、例えばデジタルカーボンクレジットのマーケットプレースであるCarbonmarkも、ネットゼロ基準目標に向けてカーボンクレジットによる補償(オフセット)が有用であると説明しています。
もちろん、オフセットに使用するカーボンクレジットがデジタル(ブロックチェーン)である必要はありませんが、透明性やアクセス性といった様々な点から、WEFもデジタルカーボンの有用性を示すペーパーを発行しており、デジタルカーボンの普及の兆しを感じます。
SBTi参加企業が今後も増えていき、1.5度目標が達成できる社会となることを願っています。
ReFi プロジェクト紹介🤝
■プロジェクト名:Single Earth
■概要:Single Earthは自然科学とブロックチェーンを利用して、気候変動と生物多様性の損失の課題を解決しようとしているプロジェクトです。ユニークな点としては、研究者やデータサイエンティストなどをチームメンバーに多く抱えている点で、15人の研究チームがいるようです。なので、AIとビッグデータ解析などによって、森林の評価を行い、それらを活用したソリューションを企業と地主向けに提供しているようです。
企業向け:
ユーザーが製品を購入する度に0.01€などを環境保護に使えるようにするツール
地主向け:MERIT Lands Platform
森林を登録し、保全し続けることのインセンティブとして、MERITトークンを受け取ることが可能。
個人向け:MERIT Marketplace
MERITを売買できるマーケットプレイ
※ちなみに執筆時点では、どのサービスも日本は対象外となっており、登録不可でした
個人的にSingle Earthの一番おもしろいと思った点は、登録された森林などの土地のデジタルツインを作成することです。様々な情報をデジタル上のモデルに反映させることで、多くのデータを得られることになり、そのデータは今後の気候変動対策などに役立ちそうなイメージがします。プロジェクト自体は2021年7月に$7.9Mの資金調達を行っており、比較的早い段階からこの分野に注力しているようなので、この先の展開も追っていければと思います。
ReFi ニュース📰
最近のReFiに関するニュースをお届けします。
■ Avalanche Summit Ⅱでのサステナビリティへの取り組み
5月3~5日にスペインで開催されたAvalanche SummitⅡでは、Bye Bye Plastic Foundationとパートナーシップを結び、サステナビリティへの取り組みを強化しました。
具体的には、プラスチックと二酸化炭素排出量を削減するために、マイボトルの利用を推奨、そしてボトルを忘れた方には使い捨てカップではなく、再生利用なカップを貸し出していました。また、食品廃棄物の削減のために、食べ残し救済団体のサービスも利用していたようです。
先月行われたDAO TOKYO や ReFi Tokyo でも、開催にあたり排出した二酸化炭素を、デジタルカーボンを利用してオフセットしており、今後、ますますサステナビリティを意識したイベントが増えていくと思われます。
■ Solid Worldが新たなリスクフレームワーク「CRISP」を発表
Solid World は、カーボンリスクの特定とスコアリングの原則のフレームワークであるCRISPを発表しました。 CRISPは、急速に拡大するボランタリー カーボン マーケット (VCM) におけるフォワード カーボン クレジット取引*の評価をサポートします。
CRISPは、5つの重要なリスク要因を検討することで、カーボンクレジットが発行されないリスクを把握します:
カーボンイールドリスク
気候異変リスク
政策・法務リスク
財務リスク
プロジェクト開発者リスク
CRISPについてはこちらからダウンロード可能ですので、詳細を知りたい方はぜひご確認下さい。
フォワード カーボン クレジット取引* : 開発中の気候変動プロジェクトに事前に資金を提供し、開発が進んだ時点でカーボンクレジットを受け取る取引。投資側は割引価格でクレジットを購入できるが、プロジェクトが失敗してクレジットが発生しないリスクもある。
■ GreenPill Japan ミートアップ開催
GreenPillの各支部が全世界でミートアップなどのイベントを行っており、GreenPill Japanでもミートアップの開催が決まりました。詳細は以下のとおりです。GreenPill Japanのビジョンや今後の予定などが聞けて、参加者同士の交流も深められるようです。
日時:5/14(日) 14:00-16:00
場所:渋谷宮下パーク
備考:変更がある場合はTelegramで連絡
GreenPillは再生可能な暗号経済学を用いて、グローバル規模のコーディネーションの失敗を克服することを目的としたムーブメントで、Gitcoin、supermodularのファウンダーであるOwockiが主体となって始められたことでも知られています。
昨日実施されたGreenPillのTwitterスペースにReFi Japanも参加していますので、ご興味のある方はぜひ聞いてみて下さい。
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メンバー紹介
■F太郎(Nori)
カーボンクレジット市場の課題を解決するKlimaDAOのContributorとして活動。
■ビニール(Fracton Ventures)
Web3 IncubatorであるFracton Ventures所属。レコード好き。
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