良い出会いや楽しいことがありますように🤝
【ReFiとは?改めて定義を考える】
ReFi (Regenerative Finance、再生金融) について、毎週ニュースレターで紹介しておりますが、ReFiの定義について説明するのは難しいと思います。 (筆者も毎回悩んでいます)
ニュースレター#1ではReFiを「地球を癒すお金の再設計」とし、web3テクノロジー(ブロックチェーン、スマートコントラクト、DAO等)を利用して、地球が抱えている問題の解決に向けて取り組むムーブメントだと説明しました。
今回、Toucanから「What is Regenerative Finance (ReFi)?」というタイトルでブログ記事が出されていたので、その記事をまとめることで、改めてReFiの定義について考えたいと思います。
まず本記事では、ReFiを以下のようにまとめられています。
ReFiは、従来の金融システムに代わる、包括的で透明性の高い、アクセス可能な金融システム
ReFiは、コミュニティや生態系、環境への配慮を経済システムの根幹に組み込める可能性がある
再生可能な金融システムでは、経済活動は、持続不可能な資源の採取や不公平な利益の分配、生きた生態系の価値の無視ではなく、システム内のすべての生きた参加者に利益をもたらす
ReFiはまだ初期段階だが、地球上の生命の繁栄を助ける道具としてのお金と金融の使い方を根本的に変える可能性を秘めている
そして、よりReFiを深掘りするために、「巨人の肩の上に立つ再生経済学の思想家たち」、「従来型と再生型の経済システムの比較」、「なぜ今ReFiが台頭してきたのか?」、「web3が切り開く再生金融の道」といった興味深い12のセクションに分けられた説明記事が続いています。
従来型と再生型の経済システムの比較のセクションでは、従来型を「搾取型の経済システム」と称し、以下のような図を用いて説明していました。

また、web3が切り開く再生金融の道のセクションでは、以下のようなweb3の特徴が説明されており、ReFiにとってなぜweb3が重要なのかがわかります。

以上、文字数の制限もあり一部しか紹介できませんでしたが、ぜひReFiを深く理解するためにオリジナル記事もご覧下さい。
ReFi プロジェクト紹介🤝
■プロジェクト名:Carbontribe
■概要:Carbontribeは森林、土壌、生物多様性のCO2削減能力を測定するコンピュータビジョンdMRVを開発し、森林所有者を対象としたボランタリーカーボンマーケットで取引できるカーボンクレジットトークンを発行します。
このトークンは、企業がカーボンフットプリントを相殺するために使用することができ、持続可能な社会の実現に貢献することができます。
コンピュータビジョン dMRVにより、衛星画像と森林や土壌の生物多様性に関するデータを用いて、世界中のあらゆる場所のCO2吸収能力を、1日単位でタイムラプスに計算し、これらのデータをもとに、ブロックチェーン上でカーボンクレジットが生成されます。将来的にはVerraやGoldstardardなどの国際認証機関と提携することで、大手企業がESG目的で利用できる公的なカーボンクレジットとすることを計画しています。また、Open Forest Protocol(OFP)、Regen Network、Eco Registry、Senkenなどとの統合も検討し、炭素クレジットトークン交換プラットフォームの実現も検討しています。
衛星画像データパートナーとして、既にGoogle Earth Engineチームと正式に提携していたり、チームにGoldstandardの専門家がいるなど、堅実にプロジェクトを進めている印象を受けました。また、IPFSを使用して、衛星画像などの関連データを保存予定など、透明性や分散性などにも配慮しています。
詳細は公開されているLitepaperをご確認下さい。先週もLitepaperが更新されており、開発が順調に進んでいるようです。
実はCo-Founderが日本の方なので(ドイツ在住)、ぜひ皆さんでプロジェクトを応援しましょう!
ReFi ニュース📰
最近のReFiに関するニュースをお届けします。
■Celo Camp Batch 7の最終候補チームが発表
Celo FoundationとUprightが2020年より実施しているアクセラレータープログラム「Celo Camp」のBatch 7の候補プロジェクトが発表されました。今回のBatchでは70ヵ国に上る400以上の応募があり、今回の発表で30チームまで絞り込まれました。そして更に6月のはDemo Dayが実施され、Demo Dayに残るのは10チームまで絞り込まれるようです。
また、これまでのCelo Campへの参加チームによる、推定取引額は15億ドルを超えており、ReFi分野で価値のあるプロジェクトをサポートしていることがわかります。
前回のBatch 6の受賞プロジェクトは以前ニュースレターで紹介しております。
■Lemonade Crypto Climate Coalitionのパイロット版が成功


Lemonade Crypto Climate Coalitionが最初のパイロット版として、ケニアの自給自足農家向けのパラメトリック保険サービスの提供に成功しました。今回のパイロットテストでは、2022年10月から2023年1月までの間に対象となった約7000人の農家が対象になっており、シーズン終了時に保険金が直接支払われたようです。
具体的な保険対象の条件など公開されてないようですが、リョクトウとモロコシ類が対象となり雨期での収穫量データに基づいて、保険金が支払われました。
Lemonade Crypto Climate Coalitionは2022年3月に発足しており、Lemonade、Avalanche、ChainLinkなどが参画しています。そのため、使用しているブロックチェーンはAvalancheであり、ReFi分野でのAvalanche採用は珍しいです。
※パラメトリック保険:事前に設定された一定条件を満たした場合に、申請せずとも自動的に支払われるタイプの保険
■Green Pill Japanaが立ち上げ


再生可能な暗号経済学を用いて、グローバル規模のコーディネーションのの課題の克服を目指すムーブメントである「Green Pill」の日本コミュニティが立ち上がりました。Green Pillは、GitcoinのファウンダーでもあるKevin Owocki氏から始まったムーブメントで、詳細はGreenPill Bookにまとめられており、日本語版も入手することが可能です。
ETHGlobal Tokyo期間中の4/15(土)には、「YOSAKURA Girls presented by GreenPill Japan」というサイドイベントを開催予定とのことで、残り枠も少なくなっているのでご都合の合う方は参加してみてください。
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メンバー紹介
■F太郎(Nori)
ReFiプロジェクトであるNori所属。ペンギン好き。
■ビニール(Fracton Ventures)
Web3 IncubatorであるFracton Ventures所属。レコード好き。
免責事項
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