2月11日は祝日でしたが、土曜日だったので振替がなくて少し悲しかったですね。
【スマセル:サスティナブルアウトレットモール】
以前のニュースレターで「TABETE」というフードロス削減に取り組むサービスを紹介しましたが、今回はアパレル業界での服の廃棄ロスに取り組む「スマセル」を紹介します。ReFiとは少し離れてしまいますが、ご容赦ください。
スマセルはアパレル業界で日々生まれるデッドストック(売れ残り品)の販売をサポートすることで、地球を守る共創型モール(サスティナブルアウトレットモール)です。アパレル店のデッドストックやサンプル品はそのまま廃棄されてしまうというも問題が存在しており、その数は世界で年間200億着にものぼるといわれています。(スマセル調べ)スマセルでは本来その廃棄されるはずであったデッドストックを集約して、もう一度販売する機会を設けられるアウトレットモールとなります。
このスマセルのコンセプトに賛同しているショップ(ブランド)がスマセルにデッドストックなどを流通しており販売しています。スマセルのユーザーはデッドストックなので、格安で購入することが可能です。なので、販売ブランド側からしたら廃棄予定だったものから売り上げを生み出すことができ、ユーザーは格安で服を購入する機会を得ることができます。ファッションに明るくない筆者(ビニール)でも知っているブランドが多数なので、少し購入したいと思いました。
それぞれのアイテムを購入することによって、本来廃棄する際の焼却で排出されるはずだったCO2量(CO2削減量)もページ内で確認することができます。また、スマセルの売り上げの一部は一般社団法人more treesに寄付されるとのことです。
ReFi プロジェクト紹介🤝
■プロジェクト名:New Atlantis
■概要:New Atlantisは、海洋生物多様性、および生命由来のブルーカーボンを投資可能な資産クラスとすることで、海洋保護区(MPA)に実行可能なビジネスモデルを提供する海洋再生プロジェクトです。New Atlantisが海洋メタゲノム生物多様性解析プラットフォームを構築し、そこから生態系の健全性を評価。そしてMPAがその評価を基にブルーカーボンや生物多様性クレジットを生成して販売することで、これを実現します。
国連は、地球規模で持続可能な海洋を実現するためには、2030年までに海洋の30%をMPAにする必要があると見積もっています( 現在はわずか2.4%程)。海洋の生物多様性を保護し、生物多様性に富んだ海洋生態系を守ることは、以下のような理由で非常に重要となります。
世界の酸素の 50% を生産している
世界の食物網の基礎となっている
ますます不安定な気候に直面して生態学的回復力を提供する
年間29兆5,000億ドルの海洋生態系サービスを提供している
膨大な量の「ブルーカーボン」を持続的に隔離している
New Atlantisは、まずはプランクトンに焦点を当て、海洋メタゲノム解析を行っており、既にクラウドベースのパイプラインであるLiving Oceans Metagenome Assembly Pipeline (LOMAP)のβ版を立ち上げています。なぜプランクトンなのかというとは、プランクトンは海洋のバイオマスの90%以上を占め、海洋生物多様性と海洋食物網の基礎を形成しているため重要な指標となるからです。将来的には、クジラのような生物までメタゲノム解析の範囲を広げるとのことです。
このように、オープンな科学的プラットフォームを立ち上げ、世界中の科学者を巻き込んでプロジェクトを進めていることから「分散型サイエンス(DeSci )」寄りのReFiプロジェクトと言えます。(自らを、DeSciとReFiを掛け合わせた「ReSci」と紹介している時もあります。)
日本も海洋生物多様性の恩恵を大きく受けており、また海洋の研究も盛んに行われていることから、日本の海洋学者の方がNew Atlantisに参加いただく日が来ることを期待しています。
ReFi ニュース📰
最近のReFiに関するニュースをお届けします。
■ ClimaFi、Concordium上に構築された英国の炭素クレジットを取引する最初のプラットフォームとしてグリーンウォッシングに対抗
英国に拠点を置く気候技術企業ClimaFiは、検証済みの英国の泥炭地(でいたんち)と森林からのカーボンクレジットを提供する初の取引プラットフォーム「CLMT Exchange」を発表しました。CLMT Exchangeは、Concordiumのブロックチェーン上に完全に構築されたプロジェクトで、企業や組織が国内クレジットを使用して排出量を相殺することを可能にするようです。
Concordiumは、KYCと匿名性の両立を実現したIDを暗号学的なアプローチ(ゼロ知識証明)によって可能にしているレイヤー1ブロックチェーンで、世界各国の規制に対応できる可能性が期待されています。
■ Carbonplaceが$45Mの資金を調達
「カーボンクレジット市場のSWIFT」の構築を目指すCarbonplaceが、シードラウンドでUBS, SMBC,BBVAなどを含む9つの銀行から合計$45Mの資金を調達したことを発表しました。Carbonplaceは、「カーボンクレジット市場のSWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunications)」を目指し、参加者がカーボンデータをリアルタイムで共有し、安全で追跡可能な取引決済を実現させようとしているようです。
サービスは今年後半に開始予定のようで、独自の分散型台帳技術を使用するとのことです。独自の分散型台帳技術とのことなので、ブロックチェンなのかDAGなのかもわかりませんし、ブロックチェーンだとしてもプライベートチェーンなどで実装されるような気がします。
■ ETH Denver Climate Summitの開催が決定
2/24から3/5にかけて開催するETH Denverの期間中に「ETH Denver Climate Summit」が開催されることが発表されました。ETH Denver Climate Summitは1dayイベントで、Flowcarbon, NEAR, Open Forest ProtocolなどのCEOがスピーカーとして登壇することが発表されています。会場は1886年建立で修復されているBigsby's Follyという場所で行われるようで、とても素敵な建物です。
余談ですが、我々もETHGlobal Tokyoの開催に合わせて「ReFi Tokyo(仮)」というイベントを企画しておりまして、協賛に興味のある企業様などおられましたらご連絡いただければ幸いです。
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メンバー紹介
■F太郎(Nori)
ReFiプロジェクトであるNori所属。ペンギン好き。
■ビニール(Fracton Ventures)
Web3 IncubatorであるFracton Ventures所属。レコード好き。
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